芋煮にぴったりの里芋はこれっ!-山形県・寒河江市の伝統野菜「子姫芋」が販路を拡大中

2018年11月4日

山形県の伝統野菜である子姫芋。

その歴史は古く江戸時代にまでさかのぼる土垂(どだれ)系の里芋で、寒河江(さがえ)市皿沼地区を中心に市内で栽培されています。

食感は繊維質が細かく、なめらか。トロっと粘りがあり、柔らかで、甘みのある食味の良い里芋として知られています。

子姫芋の一大生産地である皿沼地区は、里芋の貯蔵の技術力が高く、もともとは子姫芋そのものではなく、「種芋」の一大産地でした。春になると種芋を売って、春先の資金調達をしていたそうです。その皿沼地区の貯蔵技術によって、皿沼から村山地方を中心に県内各地に広がっていたと伝えられています。

子姫芋は、それぞれの生産者が種芋を保存して栽培する方法が取られてきましたが、将来的にも同品種を守り、生産者の技術向上と所得向上をはかるため、2016年1月に「寒河江市子姫芋組合」(組合長:黒田祐一氏、会員12名)を設立。

2017年には、組合が主体となってJAさがえ西村山、寒河江市等が協力し、子姫芋の形質、食味、収量について調査を行い、優良系統を選抜し、さらに美味しい子姫芋の栽培に取り組んでいます。

販路の拡大も積極的に行っています。

これまでの地元の道の駅などでの販売はもとより、姉妹都市である神奈川県寒川市の隣の平塚市で試食販売を行行うなどしています。

2018年11月4日には、寒河江市商工会(安藤博章会長)が主催する寒河江をPRするイベント「東北芋煮サミット」を仙台市で開催。

材料に寒河江の子姫芋を使った東北各地の芋煮が振る舞われ、大好評を博しました。

2018年度は、皮をむいた洗い芋の販売を始め、市内中心の流通を県外にも拡大し、ブランド化を目指しています。

地域の宝として守り引き継がれる子姫芋。

初冬の寒河江市におでかけの際は、子姫芋の郷土料理「芋煮汁」を、ぜひ食べてみてください。

 

寒河江市子姫芋組合

山形県やまがたアグリネット

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