伝統野菜・在来野菜約600種類のタネの廃棄を検討中 ~山形庄内・山澤氏が高齢になったため今後の方向性を模索~

山形県庄内にある(株)ハーブ研究所から連絡を頂いたのは、今年3月中旬のこと。

その内容は、同研究所で種継ぎしてきた伝統野菜・伝承野菜など在来種のタネがあるが、代表の山澤氏が76才と高齢になったため、今後、適切な形で残す糸口が見つからなければ破棄することにしたというものでした。

ハーブ研究所代表 山澤清氏

無添加ハーブ石鹸の(株)ハーブ研究所の代表でもある山澤清氏が2013年夏に設立した大日本伝承野菜研究所から始まった組織は、鶴岡市羽黒町に約300坪のハウスを有し、山澤氏が約40年にわたって収集・種継ぎを行ってきた品種が、羽黒地域の気象条件等で生育できるか等を研究しています。

伝承野菜のハウス

ここで保管されている在来種は、全て無農薬・有機栽培のものです。その数は2024年3月現在で約600種ほど。温度・湿度など冷蔵庫等で適切に管理されています。ザッと見たところ、市販されている品種もありますが、例えば「野崎白菜」のように、これは希少な品種では⁉と思われるものもありました。全国各地の品種があり、数にも範囲にも圧倒されます。

保有種子の全国マップ(2017年時点)

ご興味のある方は、在庫リストを添付したので、ご覧ください。
同施設で種継ぎ・保管している在庫リストのPDFは、ここをクリック!

保管されているタネの一部

山澤清氏は、40年種継ぎをされてきたため、それぞれの品種に対する栽培技術やノウハウも持ってみえますが、このまま行けば、あと数年で、在来種の栽培が途絶えてしまうのではないかと懸念されています。

「まぁ、俺はもうすぐ、あの世だから、知ったこっちゃないけど」とうそぶかれますが、在来種が消えてしまうことを、とても残念に思っているのがヒシヒシと伝わってきます。

このリストの品種に少しでも興味がある方は、ぜひ、山澤氏にご連絡ください。ご本人いわく「愛が欲しいので電話くれ」とのことで、「じじぃ、タネ残せ」の一言でも良いそうです(笑)

山澤清氏の電話番号は、08018478616 月・水・金・日の10:00~24:00と火・木・土の20:00~24:00が対応可能です。
(たぶん、メールが苦手)

もし、この1年の間に10万人の人が電話をくれたら「破棄は、とりあえず延期する」と話されています。

2024年3月24日(日)には、イベントが開催されます。

参加費は無料ですが、参加条件に「死にそうなおじいさんへの質問を1つ以上用意する」があるとのことです。
詳細は下記の主催者リンク先をご覧ください。

https://www.facebook.com/share/8nJwY9YjJXeCKc6L/

 

【参考資料】

株式会社ハーブ研究所
クサマヒサコの野菜ノート

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