平成30年度農林水産祭の多角化経営部門で内閣総理大臣賞を受賞-奈良の伝統野菜「大和野菜」ブランド化推進の「プロジェクト粟」

2018年11月23日の勤労感謝の日に、農林水産省が行う農林水産祭式典で天皇杯等の表彰が行われました。

農林水産祭は、国民の農林水産業と食に対する認識を深めるとともに、農林水産業者の技術改善及び経営発展の意欲を高めるため、これらの分野で貢献した方々を表彰するもので、農林水産省と公益財団法人日本農林漁業振興会の共催により、昭和37年から実施されています。

毎年、農産・蚕糸部門、園芸部門、畜産部門、林産部門、水産部門、多角化経営部門、むらづくり部門の7部門において、天皇杯、内閣総理大臣賞、日本農林漁業振興会会長賞が授与されます。

平成30年度(第57回)農林水産祭では、過去1年間(平成29年8月~平成30年7月)の農林水産祭参加表彰行事(302件)で、農林水産大臣賞を受賞した512点の中から選ばれました。

その中で「大和の伝統野菜」のブランド化を進めている奈良県奈良市の「プロジェクト粟(あわ)」(代表 三浦雅之氏)が、多角化経営部門で内閣総理大臣賞を受賞しました。

「プロジェクト粟」は、奈良の在来作物を活用した地域活性化事業構想から、三浦氏が中心となって2004年に発足したもので、「株式会社 粟」、「NPO 法人清澄の村」、「五ヶ谷営農協議会」の三者が協働し、「奈良の在来作物」の発掘、保存、栽培をしています。

「株式会社 粟」は農業の六次産業化をはじめとした産業創出に取り組み、「NPO 法人清澄の村」が伝統野菜の調査研究と文化継承を行い、地元の集落営農組織である「五ヶ谷営農協議会」が集落維持のために営農するなどし、地域のコミュニティ機能の再構築や活性化に寄与していることが評価されています。

また、組織の枠にとらわれず、大学等との連携による商品開発を行い、レストランで提供するなどしています。

多世代のネットワークを形成することで、さまざまな人々が参画、交流し、地元農作物を生かした加工品開発などの6次産業化を推進しています。

これによって利益、共益、公益のバランスのとれた事業展開を可能にし、生産とサービスの好循環を生み出しており、「この取り組みをロールモデルに、他の地域にも広げたい」と抱負を語っています。

今後は、継続的な活動にするため、伝統野菜を活用するレストラン起業家の支援を行うほか、食べ物付雑誌である「食べる通信」などとも連携しながら、食×農×観光などの波及効果も生み出していくとしています。

「プロジェクト粟」の皆さま!受賞おめでとうございます!
これからの益々のご活躍を応援しています。

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