超激辛だけど甘い伝統野菜「弥平とうがらし」-滋賀・湖南市「弥平激辛パスポート」開催中
琵琶湖から南に位置する滋賀県湖南市は、2004年10月に甲賀郡石部町と甲西町が合併してできた比較的新しい市です。琵琶湖には接していませんが、中心部には野洲川が流れ、北には仏教修行の道場として栄えたとされる十二坊(じゅうにぼう)山系が、南には阿星(あぼし)山系がある丘陵地帯です。
江戸時代には東海道51番目の宿場町である石部宿が栄えていました。残念ながら宿場町の保存活動は行われておらず、戦後に地域全体が第二次産業へ移行して滋賀県内最大の工業団地である「湖南工業団地」が造成されたため、当時の面影は残っていません。
しかし、湖南三山と称される常楽寺、長寿寺、善水寺はそれぞれ国宝の本堂や国の重要文化財の仏像を擁し、紅葉のシーズンともなると多くの観光客で賑わっています。
その湖南市で、なんと激辛料理のスタンプラリーが開催されています。
激辛の素は、湖南市の伝統野菜である「弥平(やへい)とうがらし」。鮮やかなオレンジ色の可愛い質感のとうがらしですが、その辛さは強烈!
とうがらしの辛さを表すのに「スコヴィル値」という単位が使われるのですが、タバスコが30,000スコヴィル、タカノツメが50,000スコヴィルであるのに対し、弥平どうがらしは、なんと!100,000スコヴィル!この数字を聞いただけで辛い感じがしてきます。まちがいなく激辛決定!
でも、辛いだけではありません。この弥平とうがらしは、なんと!糖度も11.5度もあるそう。これは、もう、ミカンや梨、桃、苺といった果物並みの甘さ。なんという不思議なとうがらしでしょう。辛さの中に広がる甘みと、鼻を抜ける芳醇な香りと旨味。そして後に清涼感が広がるということで、湖南市で最も注目されている食材だそうです。
弥平とうがらしは、100年ほど前に、湖南市下田の弥平さんという人がこの地域に持ち帰り、下田の土壌で育てることで、鮮やかなオレンジ色の強い辛味を持つとうがらしになった言われています。弥平とうがらしも、やはり地域の気候風土がポイントのようです。
かつては、同じ滋賀県の伝統野菜である下田ナスの漬物と一緒に入れると美味しいとされ、下田ナスの薬味として栽培されていたそうです。その脇役にスポットライトを当てたのが地元の女性農産者の方々。弥平とうがらしが貯蔵ができ加工しやすいことに着目し、商品化を進めました。次々に開発した新商品は評判となり、数々のメディアにも取り上げられ、湖南市の名産品として注目されています。
湖南市では、この弥平とうがらしを使った料理のスタンプラリー「弥平激辛パスポート~刺激がほしい大人のスタンプラリー~」が開催されています。
湖南市内のイベント参加飲食店を巡って、弥平とうがらしを使った料理を食べるか対象商品を購入してスタンプを押してもらえます。スタンプを集めると抽選で賞品が当たるとのこと。また、パスポートにはお得なクーポン情報も載っています。開催期間は2019年2月末まで。激辛料理で体を芯から温めよう!
■開催日時 平成30年11月1日(木曜日)から平成31年2月28日(木曜日)まで
■開催場所 湖南市内の参加店舗(23店舗)
■台紙配布場所 参加店舗
各公共施設
湖南市観光協会
■問い合わせ先 (一社)湖南市観光協会
〒520-3252滋賀県湖南市岩根678-28湖國十二坊の森内
電話:0748-71-2157
FAX:0748- 72-9622