名古屋駅前で第二弾 ~名古屋市伝統野菜の5品種を展示栽培~
なごや生まれの伝統野菜が名古屋駅に登場
「名古屋生まれのあいち伝統野菜もあるでよー!」「秋まで待ってちょうだゃあよ!」
と、今年の夏、名古屋駅前に展示された「あいちの伝統野菜」の看板に書かれていた通り、この秋、「なごや生まれ」の伝統野菜が名古屋駅の「花の環花だん」に栽培展示されました。
この名古屋駅前での展示栽培は、以前、勝手に野菜が植えられたことがSNSなどで話題となったことをきっかけに、名古屋市の河村市長の後押しもあり、あらためて市の主導で「公式」に野菜が植栽されることになったものです。
名古屋駅桜通口前のタクシー乗り場の東側の「花の環花だん」に可愛い花々に混ざって、秋冬の伝統野菜のプランターが設置されています。
今回、植えられているのは、「野崎白菜2号(のざきはくさいにごう)」、「八事五寸にんじん(やごとごすんにんじん)」、「大高菜(おおだかな)」、「徳重だいこん(とくしげだいこん)」、「愛知大晩生きゃべつ(あいちだいばんせいきゃべつ)」の5品種。
すぐ近くに立てられている看板には、「なごや生まれのあいちの伝統野菜」として、この5品種が紹介されています。
野崎白菜2号
大正5年頃から中川区で作られている。葉肉が柔らかく、みずみずしい。
八事五寸にんじん
大正8年頃から天白区八事地区で作られている。色が濃く、肉質が良く、甘味が強い。
大高菜
江戸時代末期から緑区大高地区で作られている。独特の香りとほろ苦い風味が特徴。
徳重だいこん
昭和8年頃には緑区徳重町で作られていた。先まで均等な長さが特徴。火を通しても煮崩れしにくい。
愛知大晩生きゃべつ
昭和20年代後半から中村区岩塚地区で作られていた。葉が硬いため日持ちが良く、甘い。
名古屋市から依頼を受け、これらの伝統野菜を用意しているのは当協会の顧問であり、「あいち在来種保存会」の代表世話人の高木幹夫先生です。高木先生は、伝統野菜を残していきたいという思いから伝統野菜の種子を取り始め、「あいちの伝統野菜」35品種(現在37品種)全部集められました。ご自身で栽培もされています。
大きめのプランター7つに「なごや生まれの伝統野菜」が植栽され、花壇に並べられています。道行くは、目を止めてくれるのだろうかと思っていたら、友人達と歩いていた若い女性が「あれ?野菜が植えてある。大根の葉だ。」と気づいていました。葉だけで大根とわかるとは、なかなか通ですね。
伝統野菜の実物は、なかなかお目にかかる機会はないと思います。
皆さまも名古屋の玄関口、名古屋駅の「花の環花だん」を、ぜひ、見に来てください。
【参考資料】
名古屋市「なごや生まれの「あいちの伝統野菜」の展示について 」
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