伝統野菜をみりん粕漬けで味おう!-日本最古のみりん蔵を有する「九重味淋」とあいちの伝統野菜を育てる「鈴盛農園」がコラボ!

 

和食の調味料として欠かせない「みりん」。みりんは甘味のある液体の調味料で、約14%程度のアルコール分を含有しています。そのため製造には酒類製造免許が必要です。

歴史的にも江戸時代の前半は酒として飲まれていたそうで、今でもお正月のお屠蘇やひな祭りの時に飲まれている地域もあります。江戸時代の後半になると、みりんのアルコール分が食材の生臭さを抑え、煮崩れを防いだり、味を染ませたり、香ばしさやツヤを生じさせる効果から、調味料として、照り焼きのツヤ出し、甘露煮、そばつゆ、あんかけ、蒲焼のたれなど幅広く使われるようになっていきました。

みりんは、もち米と米麹を焼酎や醸造用アルコールで糖化熟成させてつくるのですが、その工程で「みりん粕」と呼ばれるしぼり粕が出ます。この「みりん粕」は真っ白で、形が満開になった梅の花に見えることから「こぼれ梅」とも呼ばれ、昔ながらの製法でつくる本みりんからしか生まれない希少なものです。

みりんの製造工程の一部

「みりん粕」には、「レジスタントプロテイン」(体内の「消化酵素」に対抗するもの=食物繊維と同じ働きをするもの)という成分が含まれています。「レジスタントプロテイン」は、消化管を介したコレステロール低下作用や抗腫瘍作用、脂質代謝改善作用などの機能を示すことが報告されています。

つまり、みりん粕を食べることで、小腸で余分な「脂質」をつかまえ体外に排出して「血中コレステロール値」の低下や「便秘解消」などの効果が期待できるということです。

この「みりん粕」が「あいちの伝統野菜」とセット発売されることになりました。

2つをコラボさせたのは、九重味淋株式会社(愛知県碧南市・石川総彦社長)と鈴盛農園(同じく碧南市・鈴木啓之代表)。

九重味淋は安永元年(1772年)に製造をはじめた日本最古のみりん専業の醸造元です。現在でも、本みりん造りに最適な大粒の「もち米」、蔵人の伝承の技がいきた「米こうじ」、清酒造りにも似た醸造方法から丁寧に蒸留した「本格焼酎」を用い、品質本位の製法で作っています。その工程で出る「みりん粕」は奈良漬けや守口漬けの業者への出荷が決まっていて、これまでは、あまり手に入れることができませんでした。

九重味淋株式会社

また、鈴盛農園は、メディアなどでもよく取り上げられている「しあわせのカラフルにんじん」で有名なこだわりの野菜農家で、あいちの伝統野菜である「碧南鮮紅五寸にんじん」も栽培しています。

そんな2つの食材がセットになった【九重味淋×鈴盛農園 伝統野菜みりん粕漬けセット!】は、2019年1月30日に発売を開始。3月からは九重味淋のWEB SHOPでの発売も始まり、全国から購入することができるようになりました。

セットの内容は、九重味淋のやわらかいペースト状の「みりん粕」と鈴盛農園が育てた碧南鮮紅五寸にんじん2本、大根1本、かぶ1個(時期によって野菜が変わることがあります)

健康効果のある「みりん粕」とこだわりの「あいちの伝統野菜」。この機会に、ぜひ、味わってみませんか。

お申込みはこちらから 九重味淋WEB SHOP

【参考資料】
九重味淋株式会社
鈴盛農園
舘博(2014)「みりん粕からのレジスタントプロテインの検出」日本健康医学会雑誌 23(3), 204-205
舘博(2015)「みりん粕からのレジスタントプロテインの検出(第2報)」日本健康医学会雑誌 24(3), 268-269

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