日本の伝統野菜-40.福岡県

1.地域の特性

【地理】

福岡県は日本の主要四島の一つである九州の北部に位置しています。総面積は4,987㎢で全国29位です。福岡県に隣接しているのは佐賀県・大分県・熊本県の3県です。県の東部が大分県に、西部が佐賀県に、南部が熊本県に隣接しています。北部は、日本海の一部の筑前海(ちくぜんかい)にある響灘(ひびきなだ)と玄界灘(げんかいなだ)に面しています。北東は、豊前海(ぶぜんかい)の周防灘(すおうなだ)、南西は有明海(ありあけかい)に面しています。関門海峡(かんもんかいきょう)に架かる海上の関門橋(かんもんきょう)と海底の関門トンネルで、福岡県北九州市門司区と山口県下関市が結ばれています。県域の東西の距離は112 km、南北の距離は139kmです。

福岡県の森林面積は2,230㎢で、県土の約45%と全国平均より20%程少なく、森林率ランキングは全国42位です。可住面積は2,761㎢で県土の約55%を占め全国17位です。人口は5,117,967人(2022年10月1日時点推計人口)で全国9位です。

県北部には、中国山地が延長して筑紫山(ちくしさん)系を形成し、カルスト地形の平尾台を始め、三郡(さんぐん)山地・背振(せふり)山地などの山々が連なっています。筑紫山系は断層活動と河川侵食によって、開析谷(かいせきこく)が著しく発達し、複雑に分断されていますが、山容は起伏が少なく、穏やかな様相を呈しています。山地周辺には低平な山麓丘陵地や砂礫(されき)台地などが分布しています。

福岡県の中央部から東部にかけては県内最高峰の標高1200mの「英彦山(ひこさん)」を中心とした三郡(さんぐん)山地、佐賀県との境にある標高1055mの「脊振山(せふりさん)」を主峰とした脊振山地、南部には筑後山系の耳納(みのう)山地・筑肥(ちくひ)山地などの山々が分布し、標高1,000m前後の高地が形成されています。北東部にある標高370~710mの「平尾台」は、台上面積約12平方キロの結晶質石灰岩からなるカルスト台地で、国の天然記念物に指定されています。

福岡県には4本の一級河川が流れています。阿蘇山を水源とする九州地方最大河川の筑後川(ちくごがわ)は筑紫平野を流れます。福岡県八女市矢部村の三国山を源流とする矢部川(やべがわ)は、筑肥山地を流れ、八女市で大規模な扇状地を形成します。福岡県嘉麻市の馬見山(まみやま)水源とする遠賀川(おんががわ)は、筑豊地方の平野部を流れ、響灘に注ぎます。大分県中津市山国町の英彦山付近から発する山国川(やまくにがわ)は、大分県と福岡県の県境を流れ、福岡県築上郡吉富町から周防灘に注ぎます。これらの河川の流域には、筑紫平野、福岡平野、直方(のおがた)平野などの平野が開けています。

【地域区分】

福岡県は、古代、筑紫国(つくしのくに)と呼ばれていました。東部は豊国(とよのくに)と呼ばれていました。645年の大化の改新と律令制により令制国の筑前国(ちくぜんのくに)と筑後国(ちくごのくに)に分割されました。律令制の地理区分は、飛鳥時代から明治初期まで使われていたため、今もその名を残す地域も少なくありません。

また、江戸時代に入国した福岡藩の黒田長政氏により那珂川(なかがわ)の西側に福岡城またの名を舞鶴城(まいづるじょう)とその城下町である「福岡」を築き、東は商人の街「博多(はかた)」と西側の武士の街「福岡」に分かれるようになりました。その時、それまで「博多」と呼ばれていた一帯も「福岡」にしようとしたのですが、「博多」の人々の猛反対に合い、城下町一帯だけを「福岡」にしました。その後、この二つは、性格の異なる二極都市として繁栄してきました。1889(明治22)年に市制施行する際にも市名を「福岡市」または「博多市」のどちらかにするかで紛糾し、一票差で福岡市に決まりました。代わりに九州鉄道の駅名には博多駅となりました。農産物や特産物などにも「博多」の名を冠するものが数多くあります。

福岡県には29市、29町、2村があり、これら60市町村(令和5年10月1日現在)は、地理的、歴史的、経済的特性などから、北九州(きたきゅうしゅう)地域、筑豊(ちくほう)地域、福岡(ふくおか)地域、筑後(ちくご)地域の4地域に分けられています。

北九州地域は、4市9町で、北九州市(きたきゅうしゅうし)、行橋市(ゆくはしし)、豊前市(ぶぜんし)、中間市(なかまし)、芦屋町(あしやまち)、水巻町(みずまきまち)、岡垣町(おかがきまち)、遠賀町(おんがちょう)、苅田町(かんだまち)、みやこ町(みやこまち)、吉富町(よしとみまち)、上毛町(こうげまち)、築上町(ちくじょうまち)です。

筑豊地域は、5市9町1村で、直方市(のおがたし)、飯塚市(いいづかし)、田川市(たがわし)、宮若市(みやわかし)、嘉麻市(かまし)、小竹町(こたけまち)、鞍手町(くらてまち)、桂川町(けいせんまち)、香春町(かわらまち)、糸田町(いとだまち)、川崎町(かわさきまち)、大任町(おおとうまち)、赤村(あかむら)、福智町(ふくちまち)です。

福岡地域は、11市8町1村で、福岡市(ふくおかし)、筑紫野市(ちくしのし)、春日市(かすがし)、大野城市(おおのじょうし)、宗像市(むなかたし)、太宰府市(だざいふし)、

古賀市(こがし)、福津市(ふくつし)、朝倉市(あさくらし)、糸島市(いとしまし)、那珂川市(なかがわし)、宇美町(うみまち)、篠栗町(ささぐりまち)、志免町(しめまち)、須恵町(すえまち)、新宮町(しんぐうまち)、久山町(ひさやままち)、粕屋町(かすやまち)、筑前町(ちくぜんまち)、東峰村(とうほうむら)です。

筑後地域は9市3町で、大牟田市(おおむたし)、久留米市(くるめし)、柳川市(やながわし)、八女市(やめし)、筑後市(ちくごし)、大川市(おおかわし)、小郡市(おごおりし)、うきは市(うきはし)、みやま市(みやまし)、大刀洗町(たちあらいまち)、大木町(おおきまち)、広川町(ひろかわまち)     です。

【気候】

福岡県は温帯性気候で、おおむね温暖で、適度の雨量があり、1年中快適な生活ができます。年間を通してみてみると温暖的要素が強い一方で、日本海側に位置する福岡、北九州地方は、冬季には大陸からの寒気の影響を受け、日本海型気候区の特徴を示しています。

筑後平野を中心とする内陸の平野部は、三方を山に囲まれており、内陸型気候の特徴を示しています。中でも、筑豊盆地は、気温の日較差や年較差が大きく、盆地特有の気候を示しています。冬には降雪もありますが、積雪は主に山間部で、都市部ではほとんど見られません。

【農業の特徴】

福岡県の農林水産業の地域区分は、県下最大の農業生産を誇る筑後地域の北部地区、南部地区、福岡地域、筑豊地域、北九州地域、北九州の内の苅田町・行橋市・みやこ町・築上町・豊前市・吉富町・上毛町の2市5町を指す京築(けいちく)地域の6地域から構成されています。

福岡県は、県内には、福岡市と北九州市という2大消費地を持ち、人口は県全体で500万人を超えており、恵まれた市場条件にあります。

農産物については、福岡県独自の品種の開発、新技術の開発、品質の向上、安定生産による供給力、対象品目を明確化した認知度の向上などの取り組みを戦略的に展開しています。

ブランド品としては、苺(いちご)の「あまおう」、米の「元気つくし」、八女茶、ラーメン用小麦の「ラー麦」、地鶏の「はかた地どり」、「はかた一番どり」、博多和牛、福岡有明のり等があります。さらに、これらに続くものとして、キウイフルーツの「甘うぃ」、柿の「秋王(あきおう)」、温州みかんの「早味かん(はやみかん)」などのブランド化を推進しています。また、アジアに最も近い県であることを活かし、農林水産物の輸出拡大に力を入れており、あまおう(いちご)をはじめとする県のブランド品は海外で高く評価されています。

2.福岡の伝統野菜

福岡県では、特に伝統野菜についての定義づけや認定などは行っていません。古くから栽培されてきた在来種は、栽培地近隣での地産地消や自家消費が多く、大々的には認知されていないことがほとんどです。しかし、地方野菜では、ナスやネギ、キュウリ、ブロッコリー、アスパラガスなど「博多(はかた)」を冠したブランド野菜が数多く生産されています。「博多なす」は福岡県産ブランドの中長なすで、地域ブランドとして地域団体商標を取得しています。ナスには「博多長」と「久留米長」という大長ナスの地域野菜もあります。

「博多万能ねぎ」は、航空機で運ぶのに適した農作物であるフライト野菜の先駆けで、トップブランドです。「博多な花おいしい菜」は、従来の菜花(なばな)から選抜した独自の品種を栽培しています。ほかにも生産量が西日本でトップの「博多えのき」や、大型からし菜の一種で、福岡県でしか生産されていない新しい野菜「博多蕾菜(はかたつぼみな)」といった農作物もあり、育種・選抜なども積極的に行われてきました。

ここでは、JAのサイト等で確認できた伝統野菜とされる10品種を紹介します。

大葉春菊(おおばしゅんぎく)

【生産地】北九州市小倉南区

【特徴】葉が大きく、切れ込みのない丸みを帯びた形をしているのが特徴。

【食味】春菊独特のえぐみが少なく、軟らかい。生食としても食べられるまろやかな風味が特徴。

【料理】サラダ、鍋物など

【来歴】古くから小倉南区で栽培されている地域の伝統野菜。すぐ隣の福岡市でもほとんど認知されていない。出荷ピークを迎えても北九州市内でしか流通しておらず、知る人ぞ知る春菊。「小倉大葉春菊(こくらおおばしゅんぎく)」として、ブランド化に取り組んでいる。

【時期】10月~5月

八幡農林事務所 北九州普及指導センター

かつお菜(かつおな)

【生産地】福岡市

【特徴】アブラナ科の葉野菜で「高菜(たかな)」に似ている。

【食味】旨味(うまみ)が多く、鰹出汁(かつおだし)がなくても美味しいことから、かつお菜と言われるようになったとされる。アクも少なく、辛味もない。煮るとほんのり甘い。

【料理】博多雑煮、お浸し、和え物、鍋、煮物など

【来歴】福岡の伝統野菜。漢字で「勝男菜(かつおな)」と書く。縁起物として正月料理の雑煮には欠かせない野菜の一つ。

【時期】12月~1月

蒲池大水芋(かまちおおみずいも)

【生産地】柳川市

【特徴】サトイモの栽培品種(※)。太い茎と大きな葉が特徴。一般的な水芋が1m20㎝ほどであるのに対して、蒲池大水芋は1m80㎝ほどにも成長する。

【食味】主に葉柄と言われる茎の部分と親芋を食す。無数の穴が空いたスポンジ状になっており、クセはなく、シャキシャキとした食感。

【料理】おひたしや胡麻和えなど

【来歴】江戸時代に伝わったと言われている。柳川市では柔らかな土壌を生かして、伝統的に大きな水芋生産が続けられている。昔は、水田の片隅で家族が食べる分だけを栽培していた。

【時期】7月下旬~8月下旬

※栽培品種(さいばいひんしゅ、英語: cultivar)とは、一般的には望ましい性質を選抜した増殖可能な植物の集合である。 選択・交雑・突然変異等により人為的(育種、品種改良)あるいは自然に生じ、他の栽培品種や原種と識別される特性を安定して有し、かつ、その特性を保持したまま殖やすことができる。

JA柳川

芥屋かぶ(けやかぶ)

【生産地】糸島市志摩芥屋地区

【特徴】円錐形で、上半分が鮮やかな赤紫色で中身は白色。天日干しにした後、海水で揉んで甘酢漬けにするときれいなピンク色に変わる。

【食味】柔らかい肉質。

【料理】酢の物や漬物に向く。

【来歴】古くから糸島地域で栽培されていた在来種。糸島市志摩芥屋地区で栽培されたもののみが、赤紫色となる。他地区で栽培すると一年目は芥屋かぶの特徴が出るが、二年目からは赤紫色にならないなど特徴を失う。

【時期】11月~12月

福岡県観光連盟WEB

中葉春菊(ちゅうようしゅんぎく)

【生産地】福岡市

【特徴】やや大葉に近い中葉

【食味】茎が柔らかく、アクやクセが少ない。

【料理】サラダ、鍋物など

【来歴】福岡市とその近郊で栽培されてきた在来種。品種は「博多改良中葉4号」、「たつなみ」、「三坂」など数種類ある。葉の大きさや切れ込み具合、伸長性や耐暑性が異なる。は種時期等で使い分けて周年栽培されている。

【時期】通年

JA全農ふくれん「春菊(中葉)」

博多金時人参(はかたきんときにんじん)

【生産地】行橋市

【特徴】東洋系人参。早・中・晩生あり。中生種は早生種に比べ根部先端の肉付きがよく、長根で収量も多い。晩生種は中生種より太く肉付きがやや遅い。根長30cm内外、首径6cm余の肩の張った、早太りする大型の金時人参。草勢は旺盛で栽培極めて容易な豊産種。抽台しやすいために夏まき専用として11~4月に出荷される。果皮は濃い赤色。

【食味】肉質柔軟で、甘味に富み、臭みは少なく香気有り。独特の味わいで珍重されている。

【料理】煮物に向く。博多雑煮、煮しめ、がめ煮、きんぴら、酢もの、和え物など

【来歴】福岡市箱崎地区で在来種である博多人参(黄色種)と本紅金時人参の交雑から木村半治郎が育成した「いぼなし金時」を選抜したもの。産地の移動に伴い、福岡市西区の姪浜(めいのはま)地区で赤塚栄氏が優良系統を選抜した。現在は主に行橋市で生産されている。

【時期】11月~4月

本葉四葉胡瓜(ほんばすうようきゅうり)

【生産地】朝倉市(現在不明)

【特徴】白イボ系のきゅうり。四葉(すうよう)キュウリともいう。表面にシワが寄り一見細いゴーヤーのようにも見えるが、触るとトゲのようにイボが出ている。果実は一般的なキュウリと比べ1.5倍ほどの大きさになるが、28~30cmになったころが収穫適期。

【食味】果皮が薄くて歯切れがいいのが特徴。

【料理】生食、スティックサラダ、きゅうりのタタキ、冷や汁など

【来歴】四葉きゅうりは中国華北系の品種で、1944(昭和19)年頃に韓国から導入されたと言われている。株に本葉が4枚ついた頃から実がなるのでこの名がついたとされる。イボはちょっと触っただけでポロポロと取れ、イボがとれたところから傷みやすいため、あまり流通しなくなった。種の入手先は久留米原種育成会。

【時期】6月~10月

馬田瓜(まだうり)

【生産地】朝倉市馬田地区

【特徴】太さがある。果皮は薄緑色、果肉部分も厚い。

【食味】肉厚でコリコリした歯ごたえがある。

【料理】塩と酒糟だけでつくる馬田瓜粕漬に加工される。

【来歴】明治時代に突然変異で生まれたといわれ、種は自家採種で、古くから馬田地域で栽培されている。

【時期】6月~7月

JA筑前あさくらファーム

三池高菜(みいけたかな)

【生産地】みやま市瀬高町

【特徴】特有の香気がある。

【食味】ほどよい辛みと酸味がある。肉質が厚く、葉質が硬いが歯切れがよい。

【料理】主に漬物業者との契約栽培。漬物「味付け高菜」「刻み高菜」など

【来歴】明治20年に旧柳川藩主立花公の命により、立花家農事試験場において、中国渡来の「四川青菜(しせんたかな)」に在来種の「紫高菜(むらさきたかな)」を交雑させて生み出された優秀種。現在、栽培されている高菜は「三池高菜」で多肉高菜群品種。瀬高町を中心に水稲裏作で作られ、ピーク時の栽培では1,000haに達することもあった。「筑後高菜(ちくごたかな)」とも呼ばれる。

筑後の矢部川の下流近くの川を挟むようにして並ぶ町並みが瀬高町。矢部川は、過去、何度も氾濫を繰り返したが、これにより付近の平野をうるおし、砂地で水はけの良い土地となった。三池高菜は、この肥沃な土壌で栽培される。

【時期】4月上旬

JA みなみ筑後

三毛門南瓜(みけかどかぼちゃ)

【生産地】豊前市三毛門地区

【特徴】果皮は白みがかった黄色で、縦に深目の溝が入る。熟すと茶褐色になり、重さは2・5~5キロ。一般的なカボチャに比べ、デンプン質が少なく、甘さは控えめ。淡泊な味だが、皮が硬く煮崩れしにくい。

【食味】果肉がとても柔らかい

【料理】パンプキンスープ、団子汁など

【来歴】約450年前、ポルトガルから豊後国(大分)を経て、豊前市の三毛門地区に渡来した日本最古のかぼちゃ。ポルトガルから大友宗麟(おおともそうりん)の元に伝来したカンボジア産の渡来種のかぼちゃを配下の武将である三毛門村土豪の緒方備後守鎭盛(おがたびんごのかみしげもり)が三毛門村に栽培を広めたと言われている。

1928(昭和3)年に昭和天皇の大嘗祭に献上された。第二次世界大戦後には『三毛門南瓜音頭』が作られ、小学校の運動会や盆踊りなどに用いられて地元住民に親しまれたとされる。しかし、1960(昭和35)年代以降、西洋かぼちゃの普及に押されて、三毛門かぼちゃの生産者は減少していった。2007(平成19)年に貴重な伝統文化を後世に残そうと「三毛門南瓜保存会」が発足し、栽培指導や加工品の製造販売、『三毛門南瓜音頭』の普及活動などに取り組んでいる。同会は、カボチャづくり農家を増やすために純正の種や苗を確保している。また、かぼちゃのワイン、焼酎の醸造、販売などにも意欲的に取り組んでいる。

2018年には、豊前市の天然記念物に指定された。野菜の天然記念物指定は日本全国的にも珍しい。JR三毛門駅前のロータリーには高さ1.2m、直径1.5mの大きなかぼちゃのモニュメントが作られている。

【時期】11月~12月

豊前観光まちづくり協会

山潮菜(やましおな)

【生産地】久留米市

【特徴】子株で葉柄が細く、その切り口が丸く、節間伸長の早い葉からし菜。

【食味】鼻にツンと抜ける独特の香味、辛味が特徴。

【料理】漬物、生の山潮菜をアゲと一緒に油炒めにする菜焼きなど

【来歴】江戸時代から筑後川の沿岸に土着したもので、大分久住高菜(おおいたくずみたかな)が流れついたものとされている。1725(享保10)年、筑後川上流で山崩れが起こり、濁り水とともに、この種子が筑後川中流域の三井郡弓削村(みいぐんゆげむら)に流されたものが自生したもの。この山崩れ現象のことを、筑後地方で「やましおが起きた」ということから、山潮菜と命名された。

【時期】10月~3月

【参考資料】

福岡県の農林水産業の概要

地方特産食材図鑑

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