はじめての方へ

タネの採れる野菜を未来に残そう

日本伝統野菜推進協会は、
自分たちの手でタネを採って循環できる野菜在来種の保存・継承の活動をしています。

消えゆく野菜の在来種

日本各地で昔から栽培されてきた伝統野菜の品種は、今、急速にその数を減らしています。このままでは、地域の気候・風土に適応し、食文化を作ってきた在来種の野菜を食べることができなくなります。

日本の野菜のタネの国内自給率は8%

日本の野菜のタネは8%しか国内で自給されていませんの画像

野菜の国内自給率は80%ほどと言われますが、タネそのものの国内自給率は在来種を中心とした8%ほどしかありません。
世界的な気候変動・災害・紛争など有事の際には、タネが入手できなくなる可能性があります。

企業の登録品種は自家採種できない

ほとんどの野菜のタネは企業が開発したタネです。種苗法では、育成者権を持つ企業や個人から許可を取らずに、登録品種のタネを採ったり、殖やしたりすることは育成者権の侵害に当たるため禁止されています。しかし、昔からある在来種は、誰にも育成者権がないため、自由に自家採種ができ、殖やすことができます。

大切な資源である
在来種を未来に残そう

在来種は、誰もが自由に自家採種できます。
ですが、形も大きさもふぞろいなことが多く、スーパーなどでは売られにくい野菜です。
一方、種苗メーカーが開発するタネ(F1種等)は大量に単一栽培するのに適しています。
在来種とF1種の両方があることで、豊かな食生活を送ることができます。

 

ネイチャーポジティブ宣言

一般社団法人日本伝統野菜推進協会は、2030年を目標に自然を回復軌道に乗せるための「ネイチャーポジティブ」の実現に向けた取組を、農作物在来種の保全活動を通し、市民、団体そして企業とともに、推進することを宣言します。

ネイチャーポジティブの実現に向けて

気候変動対策や資源循環等に潜在的な能力を持つ農作物在来種の価値を周知し、需要を喚起することで、生物多様性保全施策に取組みます。

1.野菜在来種である伝統野菜と農業技術の保全・継承を推進するための情報提供・食農活動・資格認定事業を通じて、伝統野菜の魅力を広く伝えます。

2.情報提供と他団体との協働を通じて、循環型農業の価値を広く伝え、需要を喚起するとともに栽培者数の増加を目指します。

ネイチャーポジティブとは

「ネイチャーポジティブ(自然再興)」とは、自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させることを意味します。2030年までに「ネイチャーポジティブ(自然再興)」を実現することが、2050年ビジョンの達成に向けた短期目標です。「2030年ネイチャーポジティブ(自然再興)」の実現に向けて、人類存続の基盤としての健全な生態系を確保し、自然の恵みを維持し回復させ、自然資本を守り活かす社会経済活動を広げるために、これまでの生物多様性保全施策に加えて気候変動対策や資源循環等の様々な分野の施策と連携し取り組みます。

J-GBF (2030生物多様性枠組実現日本会議)「ネイチャーポジティブとは」より

伝統野菜(在来種)の価値

生物多様性・遺伝資源・育種素材・食農の文化財・地域農業の
活性化などにおいて、多くの資源的価値があります。

  • 小菊かぼちゃ
  • 天狗なす
  • せり