芋の旨味しっかり!-兵庫県・尼崎市の伝統野菜「尼いも」を使った焼酎「尼の雫」

兵庫・尼崎市特産の伝統野菜伝統野菜である「尼藷(あまいも)」を原料にした焼酎「尼の雫(しずく)」の販売が始まりました。

尼いもは、江戸時代から昭和初期まで尼崎市南部で栽培されてきたサツマイモの一種で、細長く、甘みが強いことが特徴です。

かつては、大阪や京都の料亭に出荷したり、地域の地蔵盆のお供えとしてなどにも用いられてきました。

しかし、戦後の工場の進出による農地の減少や、相次ぐ台風の被害で、1950年頃には絶滅してしまったそうです。

それから半世紀を経た2000年、尼崎大気汚染公害訴訟の原告団により、「尼いも」を復活させようという動きが起こり、生物資源を保有する農業生物資源研究所(茨城県・つくば市)に依頼して尼いものルーツを取り寄せ、復活に向けた取り組みが始まりました。

そんな市民の方々の熱い思いで復活した「尼いも」。

これを原料に、尼崎酒販協同組合がプライベート商品として2008年から芋焼酎「尼の雫」の製造・販売を開始しました。

「尼の雫」は、旨味を残すために最小限度の濾過しかせず、まろやか深い味わいと評判。

ほぼ毎年完売するほどの人気商品です。

2015年から発売した「尼いもプレミアム原酒 尼の雫」は、蒸留後に水を加えずそのまま瓶詰めしたもので、イモ本来の香りが楽しめる仕上がりとのこと。

今年は、11月1日から尼崎市内の尼崎酒販協同組合(尼崎市西難波町1、TEL 06-6417-8901)に加盟する酒販店195店舗で発売しています。

価格は、「尼の雫」=1,540円(720ミリリットル、限定1200本)、「尼いもプレミアム原酒 尼の雫」=3,900円(同、限定500本)

数量が限定されており、なくなり次第、販売は終了です。

来年は、今年の天候不良により「尼いも」の収穫数が減ったため、出荷本数は今年の半分程になるかもという話も。

あらためて、自然の恵みで食べたり、飲んだりしていることを実感させられますね。

ぜひ、毎年購入して、その年々の味わいの変化を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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